2022-10-31

おしらせ ♦︎ 手のひらのともだち

うれしいお知らせです。 
 
<すなば書房>という、大好きな古本屋さん(店舗を持たない、ネット上の本屋さん)が、私の絵のポストカードを作ってくださいました。
こちらで販売しています。
 最近作った小冊子も取り扱っていただいています。
 

 
コップの中に入ってしまった男の子の絵と、ダイヤの兄弟が遊んでいる絵と、椅子の絵の、3枚セットです。
裏面もそれぞれちがいます。かわいいです。






花の絵のポストカードを取り扱っていただいたことがきっかけですなば書房さんを知り、何度か本を買っていました。
注文するたび、かわいくて丁寧な文字のお手紙が添えられていて、いつも届くとうれしい気持ちにさせられました。
ほしい本が良心的な価格で販売されていて、注文したら傷なく届いた!という事ももちろんすごいことですが、まるで対面で購入したかのようなぬくもりをもって家に届くのが、もっとすごいなあ、いいなあ、と思っていました。 
 
そんなすなば書房さんからポストカード制作の依頼をいただき、何度も電話で打ち合わせを重ね、今に至ります。
住む家がお互い離れているのもあり、まだ一度も会った事がないのですが、こんなにすてきなポストカードができました。それは、会った事がないのを忘れるくらい電話で長話をしたからかもしれません。
 もともとある絵を印刷物にするというのは、簡単なようでとても難しい事だと自分は思っています。できたものを見て、良いなあと思えるのは本当に幸福な事です。
 
気になる本をしらべながら、ポストカードもちらりと、みていただけたらうれしいです。
 
 


 
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2022-10-29











2022-10-26

WASURETA WASUREMONO

 


連日のおしらせになりますが、先日発表した手製本の小冊子のシリーズの第一弾がやっと完成しましたので、販売を開始しました。
こちらで販売してます。
 
ちょっと高いので、無理に買わないでも、
今じゃなくても、いつかに、どこかで、これを読んでくれているあなたが、この本とふれることがあったらいいな、と思います。
(買ってくれたらもちろん嬉しいですが)

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 今回の内容は、真っ黒いインクで印刷された、スケッチの束。忘れたことも忘れていた、いつかの帰路。ほとんど言葉のない絵の本です。
定着液を塗布しましたが、まだまだインク落ちが激しいです。小さなお子様や、動物たちが誤って舐めたりしないよう、ご注意ください。

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前回発表した本も たくさんの方に購入いただいております。
感想のメールは、何度も何度も読み返しています。
皆様ありがとうございます。

また、卸のお問い合わせも数件頂いております。 
お店においていただける事、とても嬉しいです。
こちらの本も卸販売させていただきますので、条件や送料についてはこちらをご一読ください。お待ちしております。


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ここから、本作り奮闘記です。内容とは無関係な外側の話ですので、読まなくてもいいです。

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今回の本は、とにかく黒にこだわり、それで少し大変な思いをしました(させました)。
今回はリソグラフ印刷ですので、インクが手につきやすいという性質があることを知りながら、一面、100%黒でベタで印刷してもらいました。大変な事です
ふれただけで手が黒くなります。印刷して出て来た紙は、くるくるまるまります。
中野活版印刷さんに大変お世話になりました。
数日経った今でもインクが手にたくさんつくので、これはさすがにまずいと思い、 全ての原稿にフィキサチフ(定着液)を吹きかけましたが、原稿半分塗布し終わった段階でフィキサチフが底を付き、途方に暮れました。フィキサチフを一日で使い切ったのは初めての事だったので、なんだか怖くなりました。
 
前回の本は自宅のプリンターで印刷する、という方法を選んだため、6、7時間プリンター稼働しっぱなし・つきっきり を、二日やる、という長時間の作業があってへとへとだったのですが、フィキサチフ塗布と比べると両方同じくらいの大変さかも、などと思いました。
 
 
本作りって、自分の頭の悪さもあるとは思いますが、計算間違いしてないのに全然うまくいかない事ばかりで、本当に何があるか分からなく途方に暮れるばかりだけど、苦労も喜びも込みで、面白いなあと思いました。
一点ものではなく複製できるという点で(私のつくる本は複製と呼ぶには個体差がありすぎますが)少し社会に近い部分で創作活動が出来る事が喜ばしくもありますし、自分の本についてはガタガタだったものをすごく原始的な方法でそろえていくみたいな作業ばかりだったから、それが割と絵を描く行為に近くて、身近にも感じられ、なるほど、と思いました。
 
町の本屋さんで並んだ本を見ると、なんて綺麗なんだ、と少し感動してしまいます。
製本屋さん、紙屋さん、印刷屋さん、編集者の方々、デザイナーさん、装丁画家の方々、まだまだいると思いますけど、ホントにすごい、ホントにすごいすごいです。ホントにすごいんだなあ、と、自分でやってみて知りました。本は、誰のものでもなく、読み手だけのものでもあるのだな、とも感じました。嬉しい気付きです。
しばらくまた絵を描くほうに力を注ぐ予定ですが、また作りたいです。

製作中の嘆きやよろこび、泥臭い作業を忘れたかのような、すんとした顔で、だれかの手のひらで読まれる私の本たちを想像すると、さっぱりしていて、なんだかすごく良いです。

2022-10-16

卸販売について


卸販売をしている商品が多くなってきたので、まとめました。
お取り引き希望の方は、ご一読ください。
「注文書」に書かれていることとだいたい同じ内容です
 
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<ご注文の流れ> 

❖お取り引きの方法
→メールでのやりとりになります。
 「注文書」に数量を書き込んで添付していただくか
 各商品の数量を記載の上、下記までメールをお送りください。
 (アドレス:mebachiponponmaru@yahoo.co.jp)
お支払い方法
→後払い・お振込でお願いします。
 同封の納品書に記載のお振込先まで、翌月末日までにお振込お願い致します。
 
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<送料について>
 
送料無料となる場合
ご注文内容の中にポスターが含む場合
 上代合計25,000円(税込)以上で、送料無料とさせていただきます。
○ご注文内容の中にポスターが含まない場合
 上代合計20,000円(税込)以上で送料無料とさせていただきます。 
 
❖上記の金額に満たない場合にいただく送料
500円いただきます。 
クリックポストで発送できるものは200円いただきます。
 
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<商品一覧>
商品の詳細は、商品名にリンクしてあるページからご確認ください
 
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☃冊子
見本/サイン希望の場合、メールにてお伝えください
手製本のため、個体差があります
 読みにくかったり交換希望の場合、対応しますのでご連絡ください

 価格:800円+税
 掛け率:6掛け
 
 価格:800円+税
 掛け率:6掛け
 
 価格:2,000円+税
 掛け率 :7掛け
 
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 ☃書籍
 見本希望の場合、メールにてお伝えください
 
 価格:3,200円+税
 掛け率:7掛け
 *こちらの商品は果林社から刊行された本です。
  発刊元であるえほんやるすばんばんするかいしゃ
  またはトランスビュー経由でも注文可能です。
  こちらを参照ください。
 
 
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☃ポストカード
店頭では1枚ずつでの販売でもかまいません  
「花のポストカード」の寄付状況はこちらを参照ください

 価格:450円+税
 掛け率:6掛け
 バラ売り価格:165円
 
 価格:450円+税
 掛け率:6掛け
 バラ売り価格:165円

  
 価格:450円+税
 掛け率:6掛け
 バラ売り価格:165円

 価格:450円+税
 掛け率:6掛け
 バラ売り価格:165円
 *こちらの商品はすなば書房さんと製作したものです。
  すなば書房さんからの仕入れも可能です。


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☃雑貨
✢ポスターは他の商品と同封できません
 くるくる巻き、プチプチで梱包した上、専用の箱に入れて発送します
 
価格:500円+税
掛け率:6掛け

 
 花と花瓶 (一筆箋)
価格:500円+税
掛け率:6掛け
 価格:1,000円+税
掛け率:6掛け 

価格:2,000円+税
掛け率:6掛け

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 ご不明点あれば、気軽にお問い合わせください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
 (アドレス:mebachiponponmaru@yahoo.co.jp)
 
市村柚芽
 
 
(更新:2024-3-1)

2022-10-14

WASURETA WASUREMONO Ⅱ



 
 しばらくせっせと作っていた、手製本の小冊子がひとまず完成したので、販売を開始してみます。 
こちら で販売してます)
 少部数なので対応できるか分かりませんが、お店で取り扱ってもいいよ、という方いらっしゃいましたらご連絡いただけると、とてもうれしいです。
 
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『WASURETA WASUREMONO』は、<本の練習>をコンセプトにした、本のシリーズの名前です。シリーズですので、これから同じタイトルで、色々な内容の本を作っていく予定です。
絵の本、文章の本、漫画の本、など。 
本とふれあう機会が多くなってから、自分も作りたいなとぼんやり思うようになり、では良い本を作るにはどうしたらよいか、と考える中で、まずは<本を作る>という行為を、自分にとっては絵を描くのと同じくらい、身近なことにする必要があるのではないか、と思った事がはじまりでした。

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第一弾はほとんど文字のない絵本ですが、色々あってまだ完成しておらず、同時に作っていた第二弾からの販売となりました。初っぱなからややこしい感じになってて呆れますが、内容は一冊で完結するので、第二弾から読んで差し支えありません。
今日完成した、<WASURETA WASUREMONO Ⅱ>は、いつか見た夢の記録の漫画(FLY ME TOO THE MOON)を収録しています。
読みにくかったり、配置がベストではない部分があったり、個体差がありすぎたりなど、完璧な本とはとても言えませんが、今の自分のできる事を、できるだけ、やれるだけ、やりました。自分の実力を知り、分からない事が分かりました。これからの制作で、もろもろ、改善していきます。この本に触れる機会がありましたら、どうかあたたかい目で読んでいただけると嬉しいです。




 
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とにかく、やっとひとつ、形になったことが、嬉しいです。
まずは一歩、そこから一歩、二歩。遠くを見すぎて絶望する日々をやめて、一歩一歩、確実に踏みたい。
助言をいっぱいしてくれた方へ。どうもありがとうございます。

2022-10-08



本の進捗。様々な紙で何冊も試作をプリンターで作りながら、検討の末紙を決め注文する。特にほしい紙は薄いものしかなかったり厚いものしかなかったり廃盤になっていたりするものばかり。私が変なのかもしれない。けれどもよい紙が届いた。ブンペルのダンボ。雨の中紙を荷台にひいて印刷屋さんに行く。試し刷りをするとインクの色と紙が合わず、妥協するか紙を変えるかこの印刷方法を断念するしかなかった。本としていいものにするには黒いインクを使えばいいのだが、どうしてもインクは黒ではなく、灰色にしたかったので断念。印刷屋さんはいろんな紙を試させてくれて嬉しかった。きっと本の製作なんてしてなかったらもっと簡単にいろんな物事の判断が下せただろう。読めりゃいい、中身がよけりゃいいと思っていただろう。
その後いろいろ考えたのち、自宅のプリンターで刷る事になった。自宅なので、テストプリントがし放題で困る。灰色の度合いを何度も調節したり、面付けの細かい配置をずらしたり。昨日の深夜刷って一番濃いと思った灰色を40%明るくして印刷したもので作ることにした。肉眼でみても差がよく分からない。けれども自分にとっては大きな決断だった。ばかになってきている。
試作入れのカンカンは今朝ふたがしまらなくなった。
本を作ることってとても難しいんだなと思った。とんとん拍子で進む本ってあるんだろうか(それはあるだろう)。何度挫折しようと思ったことか。一人でやってるだけましだとも思った。
本とは建築に近い気がする。自分でつくってはじめてわかることばかりである。本とは内容だけでは成り立たない。紙もインクも製本方法もすこしの知識では歯が立たない。水たまりと思っていたらすごい沼だった。ずっともがいている。絵よりもむずむずする感じ。
80%くらいつらくて20%くらい楽しくて、その全部が愛しい。理屈ではない感じが地に足が近づいた気がして嬉しい。
誰もわかんないだろう苦労の数々、私はしっかり見ていた。きっと大好きな本になる。