2020-06-30

6月の断片


 
画像は個展泥蛙より。

最近しきりに母方の祖母が頭に浮かぶので何でだろうと思っていたら6月は祖母の亡くなった月だった。病院に行くと姉である(と言う)江利チエミと高倉健の話題を繰り返して喋っていた。老人施設の祖母の部屋には、モデル時代の写真の切り抜きと大量の孫(私と妹)の写真アルバムがしまわれ、江利チエミの写真と、ツーショットの写真が貼られていた。





2020-06-26

あんず




あんず煮てる時のうつくしい橙いろ見てたら夕焼け空思い出す。あの空 あの雲 鍋で煮たらばきっとこんな味だ。

くもも そらも まっかにそまる
ぼくも なかまだよ ね

岡真史さんの詩(唄)を、ちょうど教えてもらった。




2020-06-24

手足・夜



タルトを焼きレアチーズケーキを作りカンパーニュを焼いた。食べきれないのに続々出来上がる。

寝る前に目を瞑ったとき、思考が止まらなくなり脳内会議が始まる。ある日の議題は「翌朝地球は滅亡し起きてる限り朝の来ない夜があるとしたら、自分は何万時間くらい作業を遂げたらもう寝ようと思えるか」という物だった。
結論は出なかった。
様々な偉人は後悔の無いように生きなさいと教えてくれるけれども、悔いなく人生を終える事など今の自分には出来ないだろう。後悔という名の欲望は無限に生まれる。ひたすら愚かな人間だと思う。生き方改めないと死後成仏出来なそう。


 

2020-06-22

公園の雨





夢の中で ぼくは 君の街にいた
君の街で ぼくは 君と話していた
目が覚めて ぼくは 別の街にいる
別の街にいて 君を 思い出している
朝から 目に見えない雨が降っている
ぼくは 目に見えない雨に濡れている


ー友部正人 公園の雨 より


流れ星拾いに




小麦粉と塩と水とイーストだけで出来たパンは、噛むほど美味しい。
全く開かなかったクープが少しずつ開くようになって来た。


流れ星拾いに。

2020-06-19

おやすみ/風船



オーブンから出したてのおはようのパン。
眠ってるみたいだけど。

最近いっそう寝付きが悪い。
眠るともう起きれないんじゃないか?と不安に思うのも原因の一つ。
5歳か6歳くらいの時に絵本を父親と作成していた。その中の一冊に、妹の風船が飛んでいってしまった出来事をもとに、その風船は宇宙で旅をしていると云う内容の物語のものがある。
その出来事には、しばらく不安にさせられた。それをまぎらす為に物語を作ったような記憶もある。
細い紐から手を放すだけで、二度と戻って来てくれないというのが怖かった。(それがいやで私はいつも風船を受け取らなかった。)そんなかんじの恐怖が眠る前にもある。
ぼんやり浮かび上がって来た人生の目標は、死ぬのを怖いと思わなくなる事。
もう少し生活が落ち着いたら、(今はとっても貧乏だから)お寺で修行したい。
ビシバシしばいてもらいに。

二次発酵前のパン。
おやすみ。

2020-06-17

ウィークエンド





晴天の日。毛布を洗って乾かしてる間に散歩に行くと雷と共に大雨が降って来る。
ビシャビシャになりながら住宅街を駆けた。

料理奮闘記。ケークオシトロン。
ウィークエンド・ケーキとも云うらしい。
大切な人と週末に食べるケーキだそうです。



2020-06-16

シャボン玉




最近布団に入ってから、ALSについて調べては眠れなくなる。瞼さえ動けなくなったとしても、意識が在り続けるその病気は余りにも残酷だった。
/目に見えない物事を感じ取る事が出来るのが人間だという話を聞く。例えば音楽は、鑑賞者の心が変わる事によって聴く度に新しい発見があったりする。実存する芸術品は、人と時代と共に成長し続けていく流動体であると言う。




2020-06-14

つる


 

2020-06-13

ライ麦パン


物凄い頻度の料理奮闘日記。
ライ麦と全粒粉を買ったのでパンとクッキーを焼いた。
胡桃と無花果のライ麦パン。
まとまらず粘っこくひたすら捏ねていると暑すぎて体は蒸発しかけた。胡桃と無花果は生地を打ち付けると弾け飛んで行った。
何とか形になったが、(なってないのかもしれない)良い香りの眩しい焼き立てなのに非常にまずかった…。


 
ピンポン玉埋まってるかと思った。

2020-06-11

ふたりしずか



植物図鑑を見ているとヒトリシズカ と フタリシズカ と言う不思議な名前の野草を見つける。和名は能楽から来ているらしい。
見逃してしまう様な小さな植物達にもだいたい名前が付いてるのは嬉しい。

マスクをはずしたときの久しぶりな夜の町の匂いは青い植物達の静かな呼吸を感じさせた。
マスクをすることによって失われる感覚は沢山あるが、研ぎ澄まされている気もする。

【男はつらいよ】で芸術論を語るシーンがあって、そこでの博さんの「兄さんが美しい人に恋をするのも、人間として生きている証なんですね」という言葉が好きだ。







2020-06-09

土のなか



取り壊された家の跡地に埋まっていたビー玉には、気泡が多く入っていた。
その家の物かもっと昔から埋まってたのが出てきたか。





トリツカレ男のように、毎日何かしら焼く。
深夜でも早朝でも、思い立つと食べきれないのに作ってしまう。





2020-06-08

石榴の花と鈴




頂いた鈴と拾った石榴の花と未完成の絵。
鈴は大好きな絵描きの中野真典さんから頂きました。




オーブンから焼き立てのパンを取り出す時、全ての人が立ち合ったら、その瞬間だけでも全ての人が幸福になれるんじゃないか?と思った。
…小麦アレルギーの人や、パンが嫌いな人、飽き飽きした人には効果無いか。


2020-06-06





(この記事は何度も書き換えています。)

同じ職場の女の子のお母さんは看護師で、今患者が急増しているコロナ感染病の担当をしてくださっていた。
その方の訃報がおとといの夕方に届いたのだった。
死因はコロナとは無関係のもので、急性の病気。とはいえ私は少なからず、仕事でのストレスも関係していると考えている。(様々な病気の理由をストレスだと決めつけるのはどうかとは思うけど、その状況を聞くと関係していると思えてならなかった)

私はその訃報を受け、いても立っても居られなくなって、とりあえず今の政策でよくないと思う点についての作文を書いてみた。でも、今ここでそれを書いても仕方なかった。
しかし、私たちを救ってくれる人が、言いたい事も言えないまま死んでいくなんて。そんな事は、(本人が良いと言っても)あってはならない。
現状を知って、(様々な人の立場になってみたりしながら)問題を見つけたら、意見する。自分が間違えた事を言ってないか色んな人に聞いてみる。間違えていたら謝る、訂正する。そんな会話をあたりまえにできたら良い。そういう環境は当たり前だと思っていたが、実際そうではないのが分かった。
マスクをするとか、ソーシャルディスタンスとか、そういう思いやりと同じように、もっと身近にみんなが考えないといけない。
本当はコロナがはやるずっと前から、考えないといけなかったんだけど。恥ずかしながら自分は今回の件がきっかけになった。

・・・亡くなったお母様は、最期まで自分の仕事を全うされた。すばらしい看護師さんだと思う。彼女の働きで、救われた命はたくさんあるのだろうな。ご冥福をお祈りします。

2020-06-03

窓からは雨の音



ミルクジャムを煮てみたり、大きいホットケーキを焦がしたり、リュスティックとジンジャークッキーを焼いたりした。

最近作る物は知らない味が多く(これまでが偏食過ぎた)、味わうほど感性が広がっている気がする。
浪人生の頃には石膏像囲んだ席の隅っこで一人キュウリを食べて居た。
今でもキュウリは齧るし一人も好きだけど、知る事はとても楽しい。



今かいてる絵。最近雨が多いけどまだ梅雨入りしてないそう。雨は嬉しい。