2021-02-23

発見備忘録


最近絵を描いていて気づいたのは、描くために必要なのは道具や技法よりも、まず描かない時間だということ。次に音楽や町など、感性を刺激する物。
形にならないもやもやは、きっとすでにどこかに潜んでいるが、それはものすごく人見知りだ。だから色んなものでおびき寄せなければいけない。あるいは何かを食わせて、もう少し鮮明にしなければいけない。そのもやもやが出ていない状態で描くと、絶望的に空っぽな絵になる。
…生活と絵は地続きであると分かった。
今は引き続きセラニポージと、エマーソン北村にゲキレツに夢中。

人と関わる上で大事な、教訓のような…気づいた事。人は、皆とわかりあうことなどきっと出来ないし、必要もないという事。
みんながみんなの信じる事を、各々で大切にできればそれが良い。(誰かがけがする規模の問題だと変わってくるが)
当たり前なことなのかも知れないけど、私は最近分かった。みんなが私の視界の外で、幸せに暮らしていたら、嬉しい。

何気なくケーキ屋さんのプレーンクッキーを頬張ったら、そのなめらかさとさくほろ食感にビビった。自分の作るのと違いすぎた。その日からクッキー研究をしている。自分はケチなので有塩バターを使っていたけど、有塩と無塩じゃかなり違いがあるようだ。バターは高い…。

一番右はお店のクッキー。見た目の美しさも違いすぎる。でも真ん中のは、味は負けてない!

2021-02-05

ジャムのコーヒー


よく行く花屋さんで黄色いチューリップを買ったら、2輪おまけしてくれた。
チューリップ1輪だけの絵を描こうとしていたが、チューリップは2輪単位で売られていた。気づくと手にはチューリップ4輪。
嬉しい気持ち7割と絵が倍の倍むつかしくなってしまったという気持ち3割で、心の中散らかしながらありがとうございますと言った。
母からの誕生日プレゼントでもらった友部正人のエッセイ集を喫茶店で読んでいたら 
一瞬だけ、何10歳か年を重ねた自分になった気がした。23歳の私に戻ってきたら、これも一瞬だけ、今抱える悩みなんかがふっと軽くなって、すべてすぎさった甘酸っぱい思い出のように捉えられた。
(甘酸っぱかったのはジャムとクリームの入ったコーヒーを飲んでいたからかもしれない。そのジャムのコーヒーはおいしかったけど、苦手だった。)
花の絵を描いている間に、花は次々に枯れていった。枯れた花を捨てるのが中々出来なくて、水のない花瓶のなかにしわしわな花がずっと入っている…、
でも、枯れたチューリップの花弁はりぼんのようで、それはそれできれいだった。