2023-12-31

曖昧なまま


今年は日々が過ぎ去るのがほんとうに早かった。
しかし振り返ると、とてもとても長い。
去年がずっと遠くにある。
昨日、急に思い出して少し涙が出た。

台所にある枯れかかった花は、花瓶にさしたまま飾ってある。
冬は腐敗が遅いのか、ずっとそのままの姿でいる。
水も透き通っていて、時がとまったみたいに見える。
なんとなく区切りをつけたくて、中途半端なものを捨てたりしていたが、
この花はこのままでいいような気がして、飾っておくことにした。

私の心も同じように、年を越す。
もうちょっとだけ撫でたかった気持ちを、そのまま引きずってこのままずっと生きていく。



いつも見守ってくださってありがとうございます。
来年もよろしくお願いいたします。

市村柚芽 / 2023-12-31