言葉の外

 


絵に描いたような積乱雲が、どこまで積もるんだというくらい積もっている。かと思うと、数分で蕁麻疹のように広がり、窓から見える空は、画用紙みたいに真っ白になった。見上げると延びた積乱雲のてっぺんがあり、空はちゃんと水色だった。夕方になると、空も雲も家々もみんなオレンジ色に霞む。雷が鳴る。少し目を離したら真っ暗に。夏の空は、花の枯れる速度とは比較できないほどの速さで、おびたたしく変化する。毎日たいへんだ。こんなんでは夏を越せない。

数日、絵は描かず、朝から晩までずっとメールを打っていた。対話を続けてくれた友人のおかげで、私は勝手に目が醒めたような気持ちになった。超個人的な感情に対して、私は信仰に近い心を抱いている。だったら堂々とするべきなのか。感謝している相手に対し、自分がとる行いのなかで、もっとも恥ずかしいのは、放棄や逃避だろう。
喧嘩も対話も似たようなもので、毎晩読んでる刃牙の登場人物をことごとくかっこいいと思うのは、それぞれの強者がそれぞれの誠実さをもって挑んでいるからと思う。正義とか責任とか、そんな言葉じゃおさまらないくらいの。