天井/りんご

 

たいせつな人たち
じゃあねと別れて
それから二度と会えないんじゃないかと
そんなこと考えてさみしくなって
布団に入ってもう2時間ほど寝付けない
黒い天井があまりにも「死」だし
私も私でそれに作用されすぎている

裏返しのさみしさが
だんだん予感みたいになって
頭がそれに支配されてきたから起きた

みんな元気ですこやかに
そこそこ幸せに暮らしていてほしい
おのおのの大切な人もそう
思い出も一緒に歳を重ねて
その目でみてきたことただそのままで
歪ませないで
その角度でいい
わからないことはわからないままわすれよう
生きても死んでもない風景としてときどき思い出そう

世の中のすべては絶対的なものだとおもってたい
終わりがあるから美しいんじゃなくて
寂しさは結局寂しさでしかないみたいに
何にも喩えないほうがいいことだってある
時には必要だったけど

だめだろうか
暗いだろうか
これでいさせてほしい
許してほしい

つかれた
つかれたな

私のごみくずみたいな愛情と優しさ
まるめて捨てて忘れられますように
書いてたら鼻水止まったからよかった
朝が来たら傷んできたりんごを煮よう