2022-01-27

Frankfurter Kranz

 
 
切羽詰まっていると、やるべき事以外の事への活力がやたらと湧く。
先日アルバイトを辞めたので、今は時間を贅沢に使っている。
昨日は、荒れていた部屋を片付け、生活を出来るようにした。
パソコンの中身も片付け、デスクトップが見えるようにした。
生活拠点が片付いているのと、前髪短くして視界を広げていると、落ち込んだり暗い気分になるのが少ない気がする。
今日もよかった。朝起きて、蜜柑を食べ、紅茶を啜り、エマーソン北村を聴いた。(「Rock Your Baby」ばかり聴いた。)お昼まで絵を描いて、コーヒーを飲んで休憩して、豚汁を作って食べた。日が暮れるまで絵を描いて、外に出た。
アルバイト先で使っていたエプロンをクリーニングに出して、花屋でオレンジ色のばらを買って、スーパーで蜜柑を買い足し、喫茶店でココアを飲みながら小林秀雄を読んだ。
今は暖かい梅ジュースを飲んでこうして日記をつけている。
そうそう、こんな生活が送りたかった。それで、こんな何でもない一日の日記の作文を書きたかった。毎日、生活費のことと、時間を作ることを考えていた。アルバイトを辞めてから、右肩の痛みは一瞬で消え去った。 

 


アルバイトを辞めたときに、同じ従業員のおばあさんがくれたドイツのケーキが、花冠みたいだった。最終出勤の日のお昼には、特性のちらし寿司もくれた。私は要領も記憶力も悪く、仕事が出来ない方だ。頭が悪いので、いろんな物事を散らかしては、もっとややこしくしてしまうような人間なのに、そういえばいつだってこうしてあったかくさよならしてくれる人がいる。