2022-01-26

窓から見える雪/展覧会のおしらせ

 
 
暖房30℃に設定してあるのに、室温よりつめたい風がひゅーひゅー吹いている。白い息が出る。踏み台もないし、椅子はぼろぼろなので天井近いエアコンを分解する事が出来ない。腕がエアコンにちょっとだけ届いたので、フィルター掃除はギリギリ出来た。原因はフィルターじゃないらしい。あったかい部屋にするためには踏み台を買うか、業者に連絡するかの二択になるが、両方ともだいぶ腰が重いので、しばらく凍えて暮らす事にする。
 
さっき、数ヶ月おきくらいに勝手に生存確認していた、山で暮らしていたひとが、もう山に帰らないと言っているのを見た。ああ、そうかー、となる。私なんかが解ることなど何もないけど、こみ上げてくるものがある。そのひとの棲んだ山の家は、時間はかかるだろうけど、その人のこころの中でいつだっておかえりをしてくれる本当の家になるんじゃないか、なんて勝手に、本当に勝手に思う。
私は東京から出たいと言いながらずっと東京から出れない。私は臆病でかっこよくない。
旅した人と旅しなかった人、全然違うと感じる。たしか友部正人も言っている。
だからそのひとに、大きな大きな拍手を送りたい。そして、心が回復するまで、しばらくゆっくりとした時間を過ごせたら良いなと、祈る。
 
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おしらせです。
2月に小さな展覧会があります。 
 
昨日はTwitterやインスタグラムやホームページで告知をしたが、それに疲れて一日が終わってしまった。コピーペーストしただけなんだけど。まだ絵を描かなきゃいけないのに、全然進めなかった。「ごむの道」ではコピーペーストじゃなくて、自分の言葉で告知したくて、告知と同時に書きたい事も出来てしまい、やたら長くなってしまった。読んでくださってる方いたらすみません、ありがとう。
 
展示場所はduftさんという松陰神社前駅にあるとても美しい花屋。
そこで売られる花も人も、鮮やかでみんな美しい。店から出た時、しばらく余韻でふわふわする。
duftさんへは、お世話になっている浦川さん(デザイナーさん)の前事務所が近くにあったので、さそわれて、一緒に向かったのが最初だった。その時にduft店主のちえみさんが絵を見てくださって、気に入ってくれて、数日後、包装紙に使いたい!と連絡が来て、それに伴って花の絵の展示もしたい、とお誘いいただいて、こんどの展示が決まった。
正直、生きていて、花屋で展示する事が、しかもこんなすてきな花屋の包装紙の仕事をいただくなんて、と、ずっと驚いている。 
営業日や時間については、duftインスタグラムを見るのがいちばん確実かなと思います。
無理がない範囲で、よろしくお願いします。
(花は描き続けるので、展覧会に行きたいけど、でも、、なんて、心にもやがある方は絶対に無理せず、いつか、見ていただけたら嬉しいです。)
 
 


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花を描いていると自分の醜さをよく思い知る。
表面的にも内面的にも汚くて時々いやになる。が、自分も花と同じ命を持っている。だから、本当は花とおなじくらい美しいんだと思う。もう、自分の美しさなんて、理解出来なくていいんだとも思う。だから、花が美しいので、私も美しい、で良い。
ぐねぐねと動き回って、咲いてた花はしぼんじゃって、枯れていって、なんて描きにくいんだろう。モチーフとしてはひたすらやりにくく、でもそこに触れる事が大事だったと分かる。
何枚も花を描いてるうち生きてることを愛しいと思えるようになった。
外の世界では人となるべく距離を保ち、人に触れたら消毒をしなければならず、生きていることの美しさなんて簡単にわすれられる世の中になったと感じる。
 花を描き始めた理由は本当になんでもなかったけど、今描いてよかったと何度も心から思う。
どうかみなさんも自分や他人の美しさにすこしでも気付いて、今よりもっと大切に出来ますように。