2021-09-08

家/映画のひと/穴のあいた石

 
この物件をメールで教えてもらって、内見にいって、すごい早さで契約した。その二週間後を入居日にしたら、あっという間に、そこは家になっていた。
身体はこの家に適合しすぎている。心の三割くらいはまだ前の家にいる。
私は二階のひとへやに住んでいる。
天井の一部分が開くようになってて、天窓がある。その窓が、いつも朝を教えてくれる。それがとっても綺麗だったから、この部屋にしようと決めた。
今日ガスがやっと開通された。
そろそろ、絵を描きたい。
 

このクッキーは、国立にある「コレノナ」店主のありさんからいただいた。
彼女は映画の中の人みたい。
「人生は、まさかばっかりですよー」
と言ってた。
最近身の回りで起こっていることは、まさか、ばかりだった。 だから、まだ、まさか、が起こるのかと、途方もない気持ちになったけれど、ありさんは素敵に明るかったので、良いことにした。抗わずに波に乗っていくほかない。
 
穴ボコがあいた石っていうのは、流される中で波に洗われて土とか石が抜けてこういう状態になるらしい。漂着した穴だらけの石は、質量が失われたというより、むしろ生まれたままの姿のようで、本当に「洗われた」みたいで良い。
そんなこと考えてたら、いろいろ大丈夫な気がしてきた。