只者の怒り・祈りは無口

 

『YAH YAH YAH』を聴いたら消えそうだった炎がゴオッと燃え出して『ultra soul』を聴いたら乱れていた呼吸のリズムが整った。真っ暗な部屋で。

少し嫌なことがあって、またたく間に悲しくなった。従来通り、謎回路からの自責で窒息しそうになったが、B'zとチャゲアスのおかげで正気に戻り、またたく間に理不尽さに腹が立ってくる。怒りを相手にぶつけるのはおそらくほとんど意味がないが、怒りを単なる怒りとして認めることは自分のアタマにとって非常に重要な気がした。自責でも他責でもなく、怒りというのはひとりぼっちの友達だと思うことにする。不必要に呪いや憎しみを生まないようにしたい。破滅的になっても身体が持たない。怒りは怒り。稲葉は只者(自称)。わたしも只者。なんてことないよくある怒り。

わかりたいわからないことはわからないままだが、近ごろいろいろなことが腑に落ちてくる。たとえば本能、たとえば衝動。言葉にすればしっくりこなかったことたちがみんなそんな、たった二文字で片付けられてびっくりした。いいもわるいもないことに、誰の物差しで判決を下していたのか。言葉のむだづかい。そんなにいらなかったのだね。呪いの代わりに小さく祈る。