2021-11-13

コーヒーと時間の話


アルバイトの日は朝起きて気づくと夜になっている。そして一瞬で朝になっている。
最近の休みの日は、起きてすぐに誰かの心配をして、心配だなともやもやしてるうちに夕方になっている。
日が出てるうちでないと描けない絵が、今日も描けなくて、花がかれていって、リンゴが腐っていて、気づくと床が汚くて、落ち込む。
ああ、時間を節約しなければ。しかし、大切な人の心配も削れないし、労働を減らすことによってお金がすくなくなれば暮らせない。じゃあ生活捨てて、絵を描くか、なんて思って、一時はひどい生活送っていた。だけど実際はうまくいかなくて、そういうなかで描く絵はからっぽで、失敗におわる。それでもっと、焦る。
この悪循環に陥ってることだって理解しているのに抜け出せない。圧倒的に時間が足りてなくて、泣いた。
モモでよんだやつだ。確実に時間泥棒に時間盗まれてるわ。と気づく。あがけばあがくほど、節約すればするほど失われていく時間。 
そんなある日、遅刻だと思い込んで大急ぎでアルバイトにむかった。
時計を見たら出勤のぴったり一時間前だった。
絶望と共に、近所のファーストフード店でコーヒーのみながら漫画を描いて時間をつぶした。コーヒー200円分と、貴重な睡眠時間が失われ、損をしたと落ち込んだ。
しかし、その時間は、いままでの生活のなかでいちばんゆっくりながれてくれて、ひさしぶりに、さっぱりした。
今自分に必要なのは、安いコーヒーだった。
その日から、アルバイトの前には一時間ほど早く準備を終わらせるようにして、紙と鉛筆だけで描く絵をぼんやり描きながら 
西友のパックのアイスコーヒーを飲んでる。本当はその時間にも、絵なんて描かなくて良いのかもしれないけど。
西友のコーヒーとファースフード店のコーヒーはちょうどいい。ちょうどよく、こころを休ませてくれる。
最近はほんとうに、コーヒーに救われてる。今朝も、西友のコーヒー飲んでるときに、このコーヒーなかったらいまごろ泣いてるんだろうなと思った。

早すぎる時間の流れのなかで確実に溺れている日々。コーヒーのみながらぬけみちを探すことにした。焦らずにね。もう、早く脱出することは、あきらめた。
何事もそうだ。
抜け道が見つかったら報告します。
皆様もどうか、ゆっくりとね。