呪いと抗い

 
実家に帰ったとき、母が録画してあったドラマの『じゃあ、あんたが作ってみろよ』を、なんとなく4話まで見て、ああだこうだいいながらも続きが気になってしまって、帰ってからサブスクに登録して(無料トライアル)全話だだだだと見てしまった。きのう最終話が放送だったみたいです。
おもしろかったけれど、おもしろかったというにはあまりにも現実で、そんな簡単な言葉で言い表してよいものかわからず、ただ、よかったという感想しかでてこない。本当に、ここにわざわざよかったと書いておきたくなるくらいよかった。最終回の最後の方、考えうるいちばんいい終わり方だったなと思いつつ、それでもこの世はなんて小さな世界なんだろうと虚しくななる。一生ここから出ることはできないんじゃないかと思った。そう思わされた瞬間、ドローンで町が遠ざかって宇宙まで昇っていく演出があって、自分はそこに心底救われた。 
原作者の方もドラマを制作した方々もすばらしいという言葉に尽きるが、これがテレビで放送されるんだと、見終わってから驚く。なんの驚きだ。
本当によかった。

只者の怒り・祈りは無口

 

『YAH YAH YAH』を聴いたら消えそうだった炎がゴオッと燃え出して『ultra soul』を聴いたら乱れていた呼吸のリズムが整った。真っ暗な部屋で。

少し嫌なことがあって、またたく間に悲しくなった。従来通り、謎回路からの自責で窒息しそうになったが、B'zとチャゲアスのおかげで正気に戻り、またたく間に理不尽さに腹が立ってくる。怒りを相手にぶつけるのはおそらくほとんど意味がないが、怒りを単なる怒りとして認めることは自分のアタマにとって非常に重要な気がした。自責でも他責でもなく、怒りというのはひとりぼっちの友達だと思うことにする。不必要に呪いや憎しみを生まないようにしたい。破滅的になっても身体が持たない。怒りは怒り。稲葉は只者(自称)。わたしも只者。なんてことないよくある怒り。

わかりたいわからないことはわからないままだが、近ごろいろいろなことが腑に落ちてくる。たとえば本能、たとえば衝動。言葉にすればしっくりこなかったことたちがみんなそんな、たった二文字で片付けられてびっくりした。いいもわるいもないことに、誰の物差しで判決を下していたのか。言葉のむだづかい。そんなにいらなかったのだね。呪いの代わりに小さく祈る。

ただのハコ

 
(2025-10-5)

(2025-11-10)

(2025-11-19)

(2025-11-25)
 
長いこと放置状態で、ハコ化していた新しいパソコンに、今晩ついに切り替えたいため、万が一のことを考え、たまっていた絵の写真をUP。このパソコンには、大事な写真とか、花のスキャンデータとか、入稿データとか…、不安要素が全部つめこまれている。嫌だなあ。うまく移行できるかなあ。いっそ全部パーになって解放されたい気もするが、猫の写真がなくなったら数十年立ち直れる気がしないので、USBにしっかり保存しました。
絵とは関係のない本日の報告でした。

花 ✤ 展覧会の記録 @リーダン・ディート












 













 
✤ ✤ ✤
 
「花」

会期:2025年11月1日(土)-16日(日)
場所:リーダン・ディート
   (広島県広島市中区本川町2丁目6−10 和田ビル 2階)

✤ ✤ ✤
 
✶ special thanks ✶


企画:熊谷麻那さん
DM:古本実加さん
絵の撮影:清政光博さん(リーダン・ディート)
心のサポート:広島のあたたかなみなさま

大事・一大事

 
 
大事なことは大事だが、思ったよりも大事ではない。大事なことよりも、例えば身体の冷えや、空腹のほうが一大事で、大事なことにしがみつくよりも大事なこと、というのは、きっと山ほどあるんだと、歩きながら思った今日。なんにもうまくいかなくても、生きていれば嬉しいことはある。楽しいことはある。 ベランダの吹く風に運ばれた知らない花の花びらが、多肉植物に張りつくようなことだってあるのだから。