晴れだったのに次第にくもってきて、部屋もいつもより早く暗くなって、真っ暗なことに気づかないまま絵を描いていた。手もとにある花を見て描く気にもなれなく、塗りつぶして空想の花を描いた。 色の判別がつかなくなってきたころ、もういいかと思って切り上げた。
花を描きだしたころ、花がとても嫌いだった。描き続けて数年、嫌いが好きになって、好きが大好きになって、ちょっときらいになったりして、それでも続けていたら、そういう感情がちいさくなった。裏返るような感情に突き動かされて描くのでなく、今日のようなぼんやりのまま描けるようになったことは、変化なのか、退化なのか、ただ丸みを帯びてきたということなのか、
「わざとらしい力で抱くような 時は過ぎた」
って詩が好きで、今日は『river』を何回も聴いた。
ちゃんと年をとりたいなあ