まっさらな空

 



珍しく早起き出来た。身体が軽いのは最近野菜をたくさん食べているからかな。
昨晩の残りの白米で梅干しおにぎりをむすんだ。

描くために買った小さなばらは背が高く、根にいくほど大きく立派な葉が花を守るように茂っている。花のまわりは急に静かになり、産毛のような(実際は固い)棘がある。野生のばらもこのような身体つきなのだろうか。ばらの花はカーネーションの花びらよりもやわらかく、早く枯れてしまうように思う(扱いがよくないのかもしれないが)。それでも本当に凛としていて、愛おしい。

ふと窓から空をのぞくと、雲ひとつない快晴が見えた。あれが紙だったら、私は何を描けるだろう。学生時代だったらなんだって描いた気がするけど、今は何も描かないかもしれない。あのままでいい。あのままがいい、かもしれない。
そういえばずっと小さなころに、空は神様と天使が描いた絵なんでないかと想像していたことを思い出した。天使が1日に何枚もの絵を描いて、神様が選別して、その日の空が決まるというような。
この空の向こうなんてなくてここは全部絵の中の話だと、今でもたまに思うことがある。電車に乗って窓から見える景色も、横に長い絵を誰かがすごい早さでスライドさせているだけなんじゃないかとか。ボツになったらぐしゃぐしゃと丸めて捨てられて全部なかったことになるんじゃないかとか。…ちょっとそれはさびしすぎるのでこの世界を描いている人は責任を持って良い絵に仕上げてほしい。
責任…?

こんな文章を書いていてもまだ午前中。
これから郵便局へ行き、その後は家でまた作業をする。今日も暑そうだ。
みなさまよい1日になりますように。